夫を亡くしておひとりさまになってしまったなごみです。
逆転の発想を使って、夫の死から立ち直るために心がけたことについてのお話です。
はじめに
大切な人の死から立ち直る時期は人それぞれ。
無理してすぐに立ち直ろうとしなくてもマイペースでいいんです。
でもいつかは立ち直って前に進んでいかないと何も始まらない。こう思うようになったらきっと時期が来たんだと思います。
「こんなに辛いことがあるのか」と現実をなかなか受け入れられない状況は、経験した人でないとわからないこと。
私自身も深い悲しみから抜け出せない負のループにとことん陥った経験があります。
今でも倒れた時のことを思い出すと、胸がギュッとつぶれるような感覚になることも。
でも、つらい感情は引きずらず前向きに進んでいます。
夫の死という辛く苦しい出来事から立ち直るために、心がけたことがいくつかあるのですが、その中の一つに「逆転の発想をする」ということがあります。
今回は「逆転の発想」について私の実体験の中から生まれた考え方、そしてポジティブだった元夫から継承した考え方をもとに書いていきますね。
逆転の発想とは
逆転の発想とは
- 自分にとってマイナスなことを別の視点から見てプラスにとらえる。
- いつも見ている方向とは別の方向から物事を見る。
こんな感じでしょうか。
たとえば簡単な例をあげてみますね。
今日はせっかくの休日なのに雨で残念だね。でも雨だから人出は少ないだろうし、いつもは混んでてなかなか行けない○○へ行ってみよう!
このように別の角度から物事をとらえ、「雨だから残念」ではなく、「雨だからこそ出かけよう!」とワクワクする方向に変えてみることが「逆転の発想」です。
今まで夫がいるときにできなかったこと
夫が今でも元気でいたら、きっと私はこうしてブログを書くことをしていなかったと思います。
私はなぜか「ブログをやろう」という発想になったのですが、人によっては「習い事」だったり「一人旅」だったりそれぞれやりたいことがあるかもしれません。
もちろん夫には長生きしてほしかった気持ちは根底にずっとあるのですが、現実に起きてしまったことは変えられないのです。
夫がいたら夫優先で(そうじゃない人もいるとは思いますが)家族がいたら家族優先で生きてきた人は、急に一人時間が増えると、どう過ごせばいいのかわからなくなると思います。
日常生活の中で「今、夫がいたら一緒にこんなことが出来たなぁ」とふと考えてしまうときこそ、逆に夫がいるときにできなかったことに目を向けて行動してみるのです。
すぐ簡単にできることだと、食事の味付けや、掃除や洗濯の仕方など、日常的なことすべて自分好みのやり方に変えて、自分が快適に過ごせる空間を作るのもいいと思います。
もう誰にも文句を言われなくなってしまったのだから。
夫がいたらできなかった自分中心の同線を作るのに、お部屋の模様替えもいいかもしれませんね。
余裕があれば、家具も変えてしまって気分一新!もいいと思います。
今まで行けなかったところへ行ってみる
夫と一緒に出かけた思い出の場所へ行くと「あの時こんな話をしたなぁ」とか「あんなことがあったなぁ」と感傷的になって辛くなることがあります。
夫と一緒に行ったせっかくの楽しい思い出の場所が、一瞬にして悲しい場所に記憶が書き換えられてしまうことは辛いですよね。
楽しい思い出として大事に取っておきたいと思う時期は、まだその場所にはいかない方がいいのかもしれません。
もっと長い年月が経てば平気になるかもしれませんが、まだその段階でない場合、可能ならば避けた方がいいと思うのです。
そしてこれからは夫を誘っても却下された場所に行くようにすれば、気軽に身軽に行けることが楽しくなってきます。
「夫も一緒だったらよかったのになぁ」という気持ちは消えることはありませんが、まず自分の行きたかった気持ちを満たしてあげることが大切です。
自分の気持ちが満たされてくると、だんだん目の前の物事だけを純粋に楽しむことができるようになってきます。
一度、満たされる体験をすると、どんどん欲が出て「○○へも行ってみようかな」とワクワクすることが増えてくるのです。
自分だけの時間が増えたことを活用する
夫がいなくなって一人時間が増えたことを淋しく思う瞬間はいつでもあります。
シーンと静まり帰った部屋で「私はひとりぼっち」という実感が強くわいてきて落ち込むことも。
でも、一人の時間が増えて淋しいと嘆くよりも、一人の時間が増えたから大事に使おうと視点を変えるのも逆転の発想だと思います。
今までゆっくり楽しめなかったことを自分のペースでやってみよう、と時間を有効に使う方法を考えるだけでも気持ちが楽になってきます。
お風呂にお気に入りの入浴剤を入れてのんびり浸かったり、アロマやお香を焚きながらスキンケアやネイルをしたり、セルフマッサージやストレッチなどするのもいいですね。
自分のためだけに贅沢に時間を使えることができる、と考え方を切り替えるのは大事なこと。
夫を亡くした直後は、自分の身だしなみも身体のメンテナンスも怠りがちになるので、改めて自分をケアしてあげよう、と切り替えるのです。
ドラマや映画を一日中見たり、読書に没頭したり、食事の準備を気にせずに好きなことに夢中になれる時間が増えたことを純粋に楽しむこともできます。
大切な人を失って「命には限りがある」ということをリアルに感じたからこそ、時間を大切に自分のやりたいことだけに使えるのではないかと思います。
新たになにかを始めたいと思っているのなら、自分時間が増えた今がチャンス。
いつか・・・なんて思っていたらあっという間に時間は過ぎていくのです。
「いつかはないかもしれない」夫を亡くしてからはいつもそう思っています。
まとめ
大切な人を亡くし、立ち直る時期も方法も人それぞれ。
淋しい気持ち、悲しい気持ちに無理に蓋をする必要はありませんが、視点を変えてみるだけで気持ちは楽になってきます。
少しずつ気持ちが楽になることを続けていくと「そういえば、最近あまり深く考える時間が減ってきたな」と感じる時が来ます。
たとえ深く考える時間が減ったとしても、いつも心の中の一番大事な部分に大切な人は存在しているのだから、大事な部分を忘れなければそれで十分なのです。
逆転の発想は私なりの立ち直り方なので、こんな方法もあるのかな、と頭の片隅にでも置いといていただけたら幸いです。
立ち直れた時が来たとしても、もし辛い気持ちでどうしようもないときは、無理をしないで声をあげて泣いていいのです。
私も立ち直ったとは言っても、そんな日はときどきあるのです。
最後までお読みいただきありがとうございました!
なごみ